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革命 [言葉]

 民族や国家の治乱興亡を概観すると、最初に革命創業という時代がある。この「革命」という言葉だが、これはやはり東洋哲学の「命」という言葉から出てきたのです。revolutionという言葉を訳して作った言葉ではない。これは二千年の昔からある言葉です。
「命」を革(あらた)める―つまり「宿命」を知って「立命」をすることを「革命」という。~中略~
革命ができる人物というのは非常に自主的・創造的人物です。自主性・主体性のない付和雷同するような者は革命的人物ではない。
そこで革命創業の際は必ず自主的・創造的人物が現われる。こういう人は最も溌剌とした、型にはまらない、機械的な考え方に捉われない想像力旺盛な人であるから、英雄豪傑型が多い。

知命と立命―人間学講話
安岡 正篤 (著)
プレジデント社 (1991/05))
P100



DSC_2003 (Small).JPG旭川市旭山動物園



 継之助の考えでは、物事をやろうとするとき、その発想点はできるだけ簡単明快でなければならぬ。複雑で欲深な発想や目的意識は結局、あぶ蜂とらずになる、と継之助はおもう。
(たとえば、こういうことだ。藩のためにもなり、天下のためにもよく、天朝もよろこび、幕府も笑い、領民も泣かさず、親にも孝に、女にももてる、というようなばかなゆきかたがあるはずがない)
 ということであった。そういうことを思いつく人間というのは空想家であり、ほらふきであり、結局はなにもしない。
(なにごとかをするということは、結局はなにかに害をあたえるということだ)
 と、継之助は考えている。何者かに害をあたえる勇気のない者に善事ができるはずがない、と継之助は考えている。
 継之助が学んだ儒教というものは、結局は政治と社会を改造しようという思想である。孔子も孟子も王侯に説くための方便としてそれを露骨に表には出さなかったが、しかし儒教のエネルギーにはそういうものが根底にある。

峠 (中巻)
司馬 遼太郎
(著)
新潮社; 改版 (2003/10)
P207




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