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天網恢(かい)々、疎にして漏らさず [人生]

 老子に「天網恢(かい)々、疎にして漏らさず」(漏が失になっている書物もある)という名言がある。
天の打つ網はめがあらいようでも、ちゃんと逃さないものだという意味であるが、この頃つくづくこの語の妙味に感嘆する。
天の作(な)せるわざわいは逃れることはできても、人のしでかしたわざわいは逃れることはできない(書経)。自業自得である。
「自由」の名の下に「放縦」に走った人々は見る見る窮して破滅に陥っている。「民主」を仮って大衆を利用した人々はたちまち混乱と堕落に困っている。

知命と立命―人間学講話

安岡 正篤 (著)
プレジデント社 (1991/05))
P267

人間学講話第6集 知命と立命 (安岡正篤人間学講話)

人間学講話第6集 知命と立命 (安岡正篤人間学講話)

  • 作者: 安岡 正篤
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 1991/05/27
  • メディア: 単行本



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旭川市旭山動物園



「鑑草」廉貧報の章に、次のような例話を載せている。―周才美は、わが嫁に家業を継がせようと思い、「この小さい枡(ます)で人にわたし、大きな枡で取りおさめよ。その受け取りわたしのやり方は、このようにせよ」と教えた。

それを聞いた嫁は、離縁をもとめ、「あなたの所業は、天道にそむき、かならず天の責めがあって家はつぶれ、子孫にまでその禍がおよんでしまいます」と言った。
才美「ふたつの枡をやぶり捨てよ」。
嫁「この二枡を使いはじめたのは何時からか」。
才美「二十年におよぶ」。
そこで嫁は、「今から二十年のあいだ、ちいさい枡で取り、おおきい枡で出して償ったのち、ひとつの枡で商いをするならば、この家を継ぎます」と言って、廉直に家業をおさめ、日々栄えた。

中江藤樹 人生百訓
中江 彰 (著)
致知出版社 (2007/6/1)

P95







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