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ソーシャル・サポート [処世]

 ソーシャル・サポートとは、ある人の周囲にいて、その人をさまざまな意味で助けてあげる人のことを言う。具体的にどんな人たちを想像すればいいのかというと、配偶者・パートナー・兄弟姉妹・親・子供・親友・同僚・近所の人・趣味で知り合った人、などさまざまな人のことである。
 なぜ、ソーシャル・サポートの構築が必要かと言うと、まず「ソーシャル・サポートのない人は、ある人に比べて病気になりやすい」という医学的な研究結果がたくさんあるからだ。

空海に出会った精神科医: その生き方・死に方に現代を問う
保坂 隆 (著)
大法輪閣 (2017/1/11)
P169

DSC_3479 (Small).JPG海峡花火大会

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目は口ほどに物を言う [対人関係]

  相手の目を見ないということは、こちらの印象を悪くするだけではない。
自分の話が、相手にどう受け取られているかを観察する機会を、みすみす捨てているようなものだ。
相手の心の内を読むには、耳よりも目に頼ったほうが良い、私はかねてからそう思っている。
思っていないことを口で言うのは簡単だが、目に表すのは、至難の業だと思うからだ。

父から若き息子へ贈る「実りある人生の鍵」45章
フィリップ・チェスターフィールド (著), 竹内 均 (翻訳)
三笠書房 (2011/3/22)
P188

  -ab6bf.jpg白川郷3

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瞑想 [言葉]

 まずは一点集中して、さらに集中していることに気付くように心がけます。これで瞑想の大切なところはほぼ完了しています。
 集中する場所(瞑想の対象)はお腹や胸、鼻の先などが一般的です。ここでは仮にお腹といたしましょう。
 あるがままの自然な呼吸をしながら、呼吸を伴ってお腹がどう動いているのかを観察します。たいていは、
息を吸う→お腹が膨らむ
息を吐く→お腹がへこむ
~中略~

マインドフルネス 「人間関係」の教科書 苦手な人がいなくなる新しい方法
藤井 英雄 (著)
Clover出版 (2017/5/25)
P188

 

DSC_3653 (Small).JPG海峡花火大会

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体を温めよう [養生]

 近年、日本人の平均体温が下がってきているという。この五〇年で、約一度低下したという説もあるほどだ。
 体温が下がると、生命活動を維持するために体内で働く酵素の活動が鈍くなるといわれ、また自律神経の働きも低調になるため、免疫力が低下してしまう。
カルフォルニア大学のダニエル・セスラー医師によれば、平均体温が一度下がると、免疫力は約三七%ダウンする。反対に一度上がると、免疫力は約六〇%も活性が増すそうだ。
 以前から、冷え性の女性は不定愁訴に悩まされがちだといわれていたが、冷えは精神の働きとも深い関連性があると考えられ得る。
実際、「体を温める」生活習慣を取り入れたところ、うつ症状が改善したという報告もある。
 このように、体温低下は心身の健康にマイナスなのだが、体温は加齢とともにだんだん低くなってしまう。加齢により、熱産生と体温調節機能が低下するために、それまでの体温を維持できにくくなるのだ。
~中略~
 男性の冷えはホテリや汗っかきなど、一見すると冷えの対極にあるように見えるのが特徴だ。だが、ホテリや汗っかきは体温調節がうまくいっていない証拠であり、体の芯は冷えていると考えられる。

精神科医が教える50歳からの人生を楽しむ老後術
保坂 隆 (著)
大和書房 (2011/6/10)
P186

 

DSC_2944 (Small).JPG鈴熊寺

 

 


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この人民ありてこのメディアあるなり [日本(人)]

 当節は人が顔を合せると「この頃のテレビはつまらないねえ」といい合うのが挨拶代わりになっているが、それはどうやら制作にたずさわる人たち(構成作家? プロデューサー? ディレクター?)の「視聴者は他愛のないことを喜ぶ」という思い込みのためだろうと私は考える。
 例えば「中国の脅威への心構え」とか「マスメディアへの注文」とか「アメリカ大統領選への感想」少し砕けて「トランプというおっさんをどう思うか」でもいい。
ヘソピアスやバスタオルの洗濯回数より中身が濃いと思うのだが、この国の大衆はそういうことに関心がない愚民である、と思いこんでいるかのようだ。失礼じゃないか。
 それにつき合わされる出演者こそたまったものではなかろう。テレビ局のスタジオに入るとその時から出演者はテレビスタッフのいいなりになる。~中略~
 数日後、週刊誌でこういう記事を見た。
「橋本徹は賞味期限切れ?
 ゴールデン特番が視聴率9%」
 そしてテレビ記者はこんなことをいっている。
 「改めて橋本さんが東京では数字を持っていないことが証明された・・・・・・云々」と。
 何をいってる。番組の失敗は構成者が視聴者をナメていたせいではないか。なにが賞味期限切れだ。そんなことを考えるよりも、自分たちのいい加減な構成力を反省した方がいい。
 それにしてもテレビはなぜそんなにエライのだろう?
 テレビは人間を操り人形にしてしまう。人の抵抗力を失わせる。
 その力はどこから来るのだろう?
 番組終了後、橋本さんが、
「これで視聴者が興味を持つのかなあ?」と首を傾けた、 
と週刊誌が報じているのを見て、私は思った。
「これで視聴者が」の「これで」は本当なら「こんなもので」といいたいところだ。
「こんなもの」の「こんな」には、「愚劣な」という言葉が透けている。私ならハッキリそういっているところだ。

九十歳。何がめでたい
佐藤 愛子 (著)
小学館 (2016/8/1)
P199








DSC_2662 (Small).JPG荒神谷遺跡

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キャリブレーション [言葉]

 私たちは、楽しいときは笑顔になりますし、困ったときは首をかしげます。
 人は、身振りや表情などの非言語によって自分の状態を表しているのです。
 逆にいうと、非言語の情報を観察することで、その人の状態を見分けることができます。これを「キャリブレーション」といいます。  キャリブレーションによって、楽しんでいる、困っている、理解している、満足している、不安を感じている、怒っている、ラポールが築けているなど、相手の状態を見分けることができます。
 キャリブレーション(calibration)は、本来は「契機の目盛を定める」という意味です。単なる観察ではなく、観察を通して相手の状態を見分けるのがキャリブレーションです。 

脳と言葉を上手に使う NLPの教科書
前田 忠志 (著)
実務教育出版 (2012/3/23)
P56

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幻覚妄想は心から発信されている [哲学]

 幻聴は心の問題であり、だから聾唖者であっても幻聴に悩まされることはある。幸か不幸かわたしは幻聴を体験したことがないけれど、たとえば統合失調症においては、本人の一挙手一投足に対して幻聴が小馬鹿にしたトーンでいちいちコメントしたりすることがあるという。
~中略~
 幻聴対策として、耳に綿を詰める人がいる。もちろん幻聴は内なる声なのだから耳栓などまったく意味をなさない。だが、耳を塞がずにはいられない気持ちは察しがつく。
なべて幻覚妄想は自分の心から発信されている事象を外在化させてしまうところに本質があるわけで、だから耳栓がトンチンカンなコーピングであると患者は決して思わない。

「治らない」時代の医療者心得帳―カスガ先生の答えのない悩み相談室
春日 武彦 (著)
医学書院 (2007/07))
P191

 

DSC_3073 (Small).JPG宗像 大島


タグ:春日 武彦
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Good Death [人生]

 空海は死を予期してから、死の恐怖を超え、やるべきことを優先的にやり、目標に達した。ここから現代人は学ぶ必要がある。
~中略~
 そして最後の2年間、空海は穀類を断った。しかし、その中でも平安京に向かって朝廷への上奏と弟子への指示を繰り返した。承和1年(834年)5月には弟子を集め、自分がまもなくこの世を去ると告げる。これは、なかなかできることではない。
 空海は承和2年(835年)正月から水分も断つようになり、上記の懸案事項はすべて空海の希望通り2月末に解決した。そして3月21日入定した。
 空海とスケールこそ違えど、緩和医療の場で人の死を見ていると、人は死を前にして気になることを解決したり、その方向性だけでも明確にしようと努力すると、死を受け入れやすいような印象を持っている。
 空海は「吾れ永く山に帰らん」と言い、あたかも眠るがごとき入定したと思われるが、見事に完璧で理想的な死を成就した。ここで空海の「即身成仏」が完成したのである。
 空海は生命の長さではなく、生命の質(QOL,Quality of Life)を重視したのだろう。現代の終末期医療の在り方への示唆に富む。  

空海に出会った精神科医: その生き方・死に方に現代を問う
保坂 隆 (著)
大法輪閣 (2017/1/11)
P182

DSC_3486 (Small).JPG海峡花火大会

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NLP [雑学]

 NLPはNeuro-Linguistic Programingの頭文字をとったもので、「神経言語プログラミング」と訳されます。
 Neuroは「神経」。五感のことです。人は、視覚・聴覚・身体感覚・嗅覚・味覚といった五感を通して出来事を体験します。
 Linguisticは「言語」。人は、五感を通して得られた情報を言語によって思考し、意味づけし、コミュニケーションします。
Programmingは「プログラミング」。思考や行動のパターンです。人間の脳は、コンピュータと似ているところがあり、プログラミングされたとおりに動きます。望む結果を得られるよう、プログラミングを変えることができます。
 NLPは、神経、言語、プログラミングの相互作用を解き明かすものです。

脳と言葉を上手に使う NLPの教科書
前田 忠志 (著)
実務教育出版 (2012/3/23)
P20

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コミュニケーション能力を鍛えろ [経営]

P220 「ビジネスにおいて、オーバーコミュニケーションというものはありえない」
グーグルのCEO、エリック・シュミット

P235
「コミュニケーション能力こそがビジネスでもっとも大事なものである」

グーグルのすごい考え方―Googleが発見した、ビジネス「10の真実」
二村 高史 (著)
三笠書房 (2006/08)

DSC00176 (Small).JPG

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お金は道具です [倫理]

たくさんのお金があれば幸せになれるというのは間違い。
そもそもお金は道具です。
道具は自分に必要な量だけあればいい。
道具はたくさんあるけど、やることがない。
そんな人生は本当の意味で、苦しくてつらいと思う。
 片山右京

大山 くまお (著)
名言力 人生を変えるためのすごい言葉 
ソフトバンククリエイティブ (2009/6/16)
P203

-bc35f.jpg法起寺 三重塔

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人は聞きたいようにしか聞かない [処世]

  人は聞きたいようにしか聞かないし、見たいようにしか見ないということです。
伝わった事実は、みなバラバラでした。
なぜなら、人はみんな違うからです。

喜田 菜穂子 (著)
きほんからわかる「ビジネスコーチング」 
イースト・プレス (2008/10/17)
P44

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国家の総力戦 [国際社会]

 総力戦として戦われた世界大戦により、近代における拡大された決闘としての「戦争」は終焉する。
 大戦直前から、敵の銃後への攻撃を各国とも検討していた。グロチウスが最も強調した戦闘員と非戦闘員の峻別を否定しようとする動きに他ならない。

日本人だけが知らない「本当の世界史」
倉山 満 (著)
PHP研究所 (2016/4/3)
P182 

DSC_3829 (Small).JPG赤間神宮

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時間が経過するのを我慢できるかどうか [医療]

P168
 まず、お二人とも、「保留」あるいは「中途半端さに耐える」といったことを重要な能力として強調されています。医療界ではこれまで、何もしない、あるいは保留する、ということは、一種の「敗北」とされてきました。
内田(住人注:内田 樹) めずらしいですよね、春日先生みたいに「待つ」あるいは「とりあえず棚上げしておく」といったことを書かれるお医者さんって。
春日 臨床では「判断に困る」状況がたくさんあります。そういうときにいちいち正論をぶつけられたりすると、議論の途中でめんどくさくなっちゃうんですよね。
~中略~
春日 その通りです。数日したら「なんかわかんないけどよくなっっちゃった」とか「全然関係ない理由で亡くなっちゃった」とか、議論の余地がなくなってしまうこともありますからね。

P171
春日 僕は、「中途半端なところで時間が経過するのを我慢できるかどうか」っていうのが、援助者の実力のひとつだと思っています。

「治らない」時代の医療者心得帳―カスガ先生の答えのない悩み相談室
春日 武彦 (著)
医学書院 (2007/07))

 

DSC_3041 (Small).JPG宗像 大島


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後見制度 [言葉]

 成年後見制度は「任意後見制度」と「法定後見制度」のふたつに分けられます。両者の違いは、どのタイミングで保護、サポートするかにあります。
[任意後見制度]
判断能力が”低下する前に”あらかじめ備えておく制度
 患者さん本人が、十分な判断能力があるうちに、この先、自分の判断能力が低下したときに備えて希望するサポート内容と代理で実行する後見人を決め、公証人の作成する公正証書の形で取り決めておくもの。本人の判断能力が低下した場合、家庭裁判所での手続きを経てから開始されます。
 この制度では本人が締結した契約などを、あとから後見人が取り消すことはできません。
[法定後見制度]
 判断能力が、”低下した後に”対応する制度
 すでに患者さんの判断能力が低下してしまった場合に、家庭裁判所によって選任された代理人が、本人に代わって財産管理や契約の締結などを行なうもの。本人の判断能力が落ちているため、後見人選びは任意後見制度よりも厳しい手続きが必要になります。
 この制度では、本人が交わした不利益な契約などを後見人が取り消すことができます。

家族と自分の気持ちがすーっと軽くなる 認知症のやさしい介護
板東 邦秋 (著)
ワニブックス (2017/1/24)
P100

DSC_3479 (Small).JPG海峡花火大会


タグ:板東 邦秋
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近代化とは合理化の過程だ [国際社会]

 ところで、近代化とは何か。ヴェーバーは合理化にその本質を見ましたよね。
合理化(あるいは合理性)とは何かという哲学的な問題はさておき、とりあえずヴェーバーにならって、近代化とはさまざまな分野における合理化の過程だと考えてみます。
そうすると、イスラム教のほうがキリスト教より合理化されているように見えるわけです。それなのに、どうして近代化においてはキリスト教(カトリック)圏が主導権を握ったのか。
 歴史をふりかえれば、中世くらいまではイスラム圏のほうがカトリック世界よりずっと先行していました。技術の面でも哲学や思想の面でも、たいていイスラム圏のほうが先んじています。
中世の後半に、アリストテレスの哲学がイスラム圏からカトリック世界に言わば逆輸入されて、キリスト教学の水準を大幅に引き上げたという事実など、イスラム圏がいかに先行していたかを示している。逆転の兆しが出てくるのは十六世紀頃、つまり大航海の時代です。あるいは、宗教に即していえば、宗教改革の頃です。
 どうして、きわめて首尾一貫性が高く、合理的な宗教であるイスラム教が、しかも中世までは断然優位に立っていたイスラム教が、近代化の過程では、結局、キリスト教に主導権を奪われてしまったのか。非常に不思議な感じがします。

ふしぎなキリスト教
橋爪 大三郎 (著), 大澤 真幸 (著)
講談社 (2011/5/18)
P273

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オッカムの剃刀 [言葉]

春日 実際にはノイズ、あるいは例外みたいなもののほうが大事だったりするわけで、「すべてに当てはまる」なんていうマニュアル的なものは、現場では役に立たないんですよね。
~中略~
内田(住人注:内田 樹)自然科学や社会理論では、「オッカムの剃刀」という言い方があります。
単純で、できるだけ例外の少ない命題でいろいろなものを説明できるのがいい仮説だという話なんですが、僕にはそれがそんなにいいものには思えない。「この理論はここからここまでなら有効で、後は適用できない」ということのほうが現場の現実でしょう。「オッカムの剃刀」の「剃り残し」があってもいいと思うんですよ。
春日 まったくそのとおりですね。マニュアルはそれこそ「オッカムの剃刀」みたいに、剃り残しなんかまるでないかのように書いてありますが、それってたんに、無視しているだけなんですよね。
 精神科の場合は特にそうだと思いますが、マニュアルをつくるときにそういうノイズを削ぎ落としてしまって、ぜんぜん意味がなくなってしまうということは多いです。一見どうでもいいようなことが、じつは非常に重要だったりするわけだから、そこを削ぎ落とすとミもフタもなくなっちゃうんです。

「治らない」時代の医療者心得帳―カスガ先生の答えのない悩み相談室
春日 武彦 (著)
医学書院 (2007/07))
P173

 

DSC_3059 (Small).JPG宗像 大島


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日本隣国の領土論理 [国際社会]

 すべて十七世紀のことである。
 冒険心に富んだコサックの隊長が配下をつれてやってきて、古来、シベリアに住んでいたアジア人を発見する。~中略~
かれら原シベリア人が抵抗すればそれこそ戦闘がおこなわれるが、普通、そうではなかったらしい。
 シベリアの森林で狩猟、河川漁労、遊牧あるいは粗放な農業を営んでいた古アジア人ともいうべきひとびとは、闘争心が強くなく、それにヤクーツク人のように農業をやっていた連中をのぞいては生活形態の点からいっても、土地所有の観念が薄かった。
「これはおれたちの土地だがら、お前たちロシア人はどこかへ行ってくれ」
 と主張した連中は、案外すくなかったのではないか、曠野の人であるからむしろ外来者に対して人懐こかった。
~中略~
 シベリアの地域地域を発見したかれらコサックたちは、まず堡塁を築いて原住民の襲撃に備えるのが、常だった。
~中略~
 なんのために(住人注;毛皮を)差し出すか、という理由はどぎついばかりにハッキリしている。新大陸にやってきた白人もそうであったように、シベリアにやってきた堡塁のロシア人も、高度の殺人技術をもっていたためであった。
かれらは引鉄をひけば雷のような音を発して人を斃(たお)す機械を多数もっていた。それが理由のすべてである。
 さらに滑稽なことには、
「納税民を載せている土地は、すなわちわが王朝の所有(もの)である」
 という思想が、古来あったことだ。ロシアにも中国にもある。かつてこのシベリアの広大な部分を所有していたモンゴル帝国にもそれがあった。
~中略~
要するにシベリア人の側からいえば、黒貂の毛皮を税金としてとりたてられることは、自分が走っている土地も取り立て側の所有になったということなのである。
~中略~
あたらしい中国は、バイカル湖以東の地域はかつて中国領であった、とする。
それがアイグン条約(一八五八)によりソ連領にされたことを不満とし、これをあらためて解決する用意を怠らずにいる。中ソ不仲の主要要素の一つは領土問題である。
 かつて清朝のころ、黒竜江畔に住む狩猟民族の首長がしばしば清朝に貢物をもってきた。
貢物をもってきたということはつまりは中国の領民であり、かれらの住む土地はとりもなおさず中国の属領である、という解釈になる。
貢物とはおそらく毛皮、とくに黒貂の毛皮であろう。
黒貂の毛皮を差し出しにゆく酋長は、その毛皮が後世、大国の論理の上でどれほど重大な意味をもつかは、むろん思いも寄らなかったにちがいない。
「お前は黒貂の毛皮を持ってきた。であるから、お前と黒貂が棲む土地はおれのものだ」
という大国(複数)の理屈は、庶民レベルでは子供の遊び仲間でも通用しない。
ところが国家間の対立の感情や論理は、近代から現代にくだればくだるほど、ときに子どもの遊び仲間以下の内容になる場合がある。

街道をゆく (5)
司馬 遼太郎(著)
朝日新聞社 (1978/10)
P34





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患者として成熟する [医療]

 さて、外来へ通院するということには、たんに治療行為の反復といったことのほかに、患者さんなりに自分の病気をいかに受け入れつきあっていくのか、その方法を学んでいくプロセスであるといった意味合いがありましょう(ことに慢性疾患や経過の長い病気の場合)。
 プロセスの途中では、たとえば医者のやり方を疑ってみたり、民間療法に惹かれてみたり、「クスリなんて飲まないほうがいいよ」といった周囲の無責任な助言に従ってみたり、まあそういった一連の思考錯誤を経るのです。
 患者という立場においても「成熟過程」が存在するわけですね。患者として成熟するということはそれだけ病気が治らないということであり、悲惨な話ではあります。だが、悲惨なればこそ、成熟した患者にならざるを得ないということです。

「治らない」時代の医療者心得帳―カスガ先生の答えのない悩み相談室
春日 武彦 (著)
医学書院 (2007/07))
P114

 

DSC_3038 (Small).JPG宗像 大島


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国際法 [国際社会]

 軍使に起源を求められる外交官は、軍人の派生職種であり、相互に公認し合ったスパイなのである。国際法は、スパイのような非合法な存在を否定するが、そのような非合法の存在を想定しているのである。
 また、外交言辞(げんじ)において相手の非合法的行為を非難することがあっても、そのような悪徳は当然ながら、自分も行っていなければ主権国家失格なのである。
日本人は「建前と本音を使い分ける」などと非難されるが、これこそ欧州人の「建前」による非難にすぎず、日本人だけがこのような非難をされているという時点で、彼らのほうがむしろ巧妙に使い分けていると考えるべきである。
 当時から現代まで、国際法は外交官の武器だが、軍人の論理で成立している。
国際法には、軍事的合理性を抜きにした理想など、存在しないのである。もしそのようなものが外交交渉で国際法の名の下に飛び出したとしたら、誰かが自己の利益のために言いだす場合だけであろう。
~中略~
 一方、核軍縮の理想をいかに声高に唱えようと、最強の兵器として存在意義がある以上、小国こそ生存のために開発しようと躍起になる。むしろ核兵器拡散防止条約を推進した当時の核保有国が、どの国の核武装を警戒したかを考えなければ、国際社会の実相など見えないであろう。

日本人だけが知らない「本当の世界史」
倉山 満 (著)
PHP研究所 (2016/4/3)
P94

 

DSC_3827 (Small).JPG赤間神宮

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帝国憲法 [雑学]

そして、(住人注;伊藤博文は)ウィーン大学のローレンツ・フォン・シュタイン教授に出会い、雷電に打たれたような衝撃を受ける。
シュタイン曰く、「憲法とは、その国の歴史・文化・伝統そのものである。日本の憲法を制定するならば、日本の歴史を研究しなければならない」と。
 歴史学派と言われるシュタインの教えこそ、伊藤が目指していた憲法の姿だった。  そもそも、Constitutionとは国家体制のことである。この語を最近は「国制」と訳すことが慣例だが、制度の意味合いしかなく不正確である。Constitutionには歴史・文化・伝統の意味が含まれるので、戦前流の訳し方である「国体」が正しい。
すでに存在する国体を明文化した国家統治の根本法が、憲法典(Constitutional code)である。
~中略~
 近代憲法の大原則に、人権尊重や民選議院がある。これらは「文明国の通義」と呼ばれた。「文明国の通義」とは、実質において守られていなければ文明国だと認められないグローバルスタンダードという意味である。
伊藤や井上はグローバルスタンダードを受けいれつつも、決して西洋からの借り物ではなく、自国の伝統より出でたものであるという理論武装を行った。

日本人だけが知らない「本当の世界史」
倉山 満 (著)
PHP研究所 (2016/4/3)
P154

 

 

DSC_3822 (Small).JPG赤間神宮

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認知症の「中核症状」と「周辺症状」 [医療]

 もの忘れ、徘徊、妄想、日時や場所がわからない、失語、暴言、失禁、―どれも認知症の症状ではありますが、これらは「中核症状」と「周辺症状」に分け荒れます。
 認知症の直接的な原因は、「脳の神経細胞が壊れて、脳の機能に障害が出る」ことですが、中核症状とは、脳が機能しなくなったことで直接的に引き起こされる症状ののことです。
~中略~
②中核症状から派生する「周辺症状」
「BPSD]とも呼ばれる「周辺症状」とは、中核症状から派生して生じるさまざまな症状のこと。中核症状によって患者本人に不安がつのり、そこに不快感や焦り、体調不良、周囲の不適切な対応といったストレスが加わることで本人が混乱し、さまざまな症状が引き起こされます。
 たとえば、頻繁にもの忘れが起こり、自分で片づけてもそれを覚えていないために混乱して「誰かが盗んだ」と妄想して周囲を疑い出す―このケースでは「片づけたことを忘れる=中核症状」、「盗まれたという妄想=周辺症状」になります。
~中略~
 主な周辺症状は、暴言や暴力、興奮、抑うつ、不眠、昼夜逆転、幻覚、妄想、せん妄、徘徊、もの取られ妄想、弄便(排泄した便をさわる行為)、失禁など。
 家族による認知症介護では、中核症状よりもこうした周辺症状への対応に苦慮するケースが圧倒的に多くなっています。

家族と自分の気持ちがすーっと軽くなる 認知症のやさしい介護
板東 邦秋 (著)
ワニブックス (2017/1/24)
P41

DSC_3284 (Small).JPG海峡花火大会


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ウェストファリア体制 [国際社会]

 一六四八年一月三十日のスペイン・ネーデルランドの講和条約調印を皮切りに、最終的には十月二十四日の講和条約正式調印に至り、ようやく三十年に及ぶ欧州の大戦は終結した。
 条約の主な内容は、以下の通りである。
~中略~
 この条約によって成立した体制を、ウェストファリア体制と称する。世界中の国際法の教科書では、次の三つの要点が強調される。
 一つは帝国から主権国家の独立、二つは対等な主権国家の並立、三つは教会権力と世俗権力の対等である。要するに、我々現代人が想像する主権国家は、ウェストファリア条約によって成立したのであり、広義にはいまだに世界はウェストファリア体制なのである。  ローマ教皇や神聖ローマ皇帝の支配を脱しようと、オランダ、フランス、イングランドで始まった舌体王権による国家の統一とそれらの国々の並立は、ウェストファリア体制により、急速にヨーロッパ中に広まる。
 現代の国家は、土地を基盤とした領域国家であるが、この時点のヨーロッパはまだまだ属地法ではなく国王を核とする属人法の世界であった。
国王はその領内で権力を行使し、すべての特権階級を従わせる。そして他の国王の介入を許さないことで、現在に至る主権国家の原型ができあがるのである。

日本人だけが知らない「本当の世界史」
倉山 満 (著)
PHP研究所 (2016/4/3)
P85

 DSC_3761 (Small).JPG赤間神宮

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歴史を書き換えるのは勝者の特権 [国際社会]

支那大陸において、歴史を書き換えるのは勝者の特権である。中華民国においても、中華人民共和国においても、元、明、清のすべてが自分たちの祖先である中華王朝として扱われている。
 中華人民共和国公式見解では、満州、モンゴル、新疆ウイグル、チベットは中国固有の領土である。いずれも、一度は中華帝国の版図になったことがあるからである。

日本人だけが知らない「本当の世界史」
倉山 満 (著)
PHP研究所 (2016/4/3)
P137

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戦争はなくならない [国際社会]

戦争は魂を粉微塵に吹き飛ばす、という点だけは申しあげておきたい。
この大戦(住人注;1919年講演なので、第一次世界大戦?)において、人間性というすこぶる繊細な感覚は、原始的な野蛮行為の波を食い止めるために文明がいかに無能であるか、宗教がいかに無力であるかを知って衝撃を受け、麻痺状態に陥ってしまった。
~中略~
凶暴な祖先の感情に揺さぶられているわれわれは、深く残忍な原始的感情が今も昔も変わらぬ人間性を示すのを目の当たりに見て、仰天するばかりである。

平静の心―オスラー博士講演集
ウィリアム・オスラー (著), William Osler (著), 日野原 重明 (翻訳), 仁木 久恵 (翻訳)
医学書院; 新訂増補版 (2003/9/1)
P527

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傾聴 [言葉]

 相手が困っている時に有効なのは「傾聴」です。
傾聴とは、「相手に関心を持ち、相手を理解したいと願って、耳を傾けて相手の言葉を聴くこと」です。

マインドフルネス 「人間関係」の教科書 苦手な人がいなくなる新しい方法
藤井 英雄 (著)
Clover出版 (2017/5/25)
P98

DSC_3631 (Small).JPG海峡花火大会

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金屋子神 [雑学]

 カツラの木は、古代以来、山で砂鉄を吹くひとびとにとって、聖木なのである。山中でタタラをおこすとき、そばに鉄の神の金屋子神(かなやこかみ)を祭るのが常だった。
その金屋子神というのは天から天降(あも)りするときにカツラの木を伝って降りてくる。このため、タタラのそばにかならずカツラの木が植えられた。
 金屋子神というのは、「古事記」や「日本書紀」には出てこない神である。
「古事記」や「日本書紀」に出てくる冶金の神は石凝姥命(いしこりどめのみこと)で、彼女はたしか天香具(あまのかぐ)山で鏡をつくったというし、また鹿の皮を剥いで天羽鞴(あまのはぶき)(フイゴであろう)をつくる技術ももっていたといわれている。
 余談だが、先日、紀伊の一ノ宮の日前宮(にちぜんぐう)(ひのくまぐう)に行って、宮司の紀さんから紀州鍛冶の話をうかがったとき、
 ―そういえば、このお宮に、石凝姥命も祀られています。
 と、いわれた。紀ノ川流域は古代から鍛冶がさかんで、その鍛冶たちが自分たちの技術の祖であるとされる石凝姥命をまつった。しかし中国山脈系では、この「記紀」による筋目の神は、まつられていない。
 中国山脈系はあくまでも金屋子神なのである。

街道をゆく (7)
司馬 遼太郎(著)
朝日新聞社 (1979/01)
P212

 DSC_3528 (Small).JPG海峡花火大会

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端境期の知性 [哲学]

内田(住人注:内田 樹) 前略~ おそらく医学もそうだと思いますが、自然科学では、ある仮説がだめになった後、次の有効な仮説が出てこない過渡期みたいな時期というのが、必ずあるんですね。そういうパラダイムとパラダイムの端境期には必ず混乱が起きるのですが、クリアカットな論理を好む人というのはそういうとき、古い理論にしがみつくか、まだ不安定な新しい理論にパッと乗り移ってしまうのかのどっちかになってしまうことが多い。
 でも実際には、そうした時期には新しいところもつまみ食いしながら、古い理論の使えるところも取るというような、いい加減で、中途半端なやり方が必要なんです。
 そういう端境期の「酸欠状態」を、息を止めて「グッ」と我慢する。それは、普通考えられているよりもずっとフィジカルな知性のあり方だと思います。瞬間的な判断力じゃなくて、どれくらいの時間、判断を保留したまま我慢できるのか。こういう「知性の量的な側面」というのは、なかなか問題にされてこなかったと思います。

「治らない」時代の医療者心得帳―カスガ先生の答えのない悩み相談室
春日 武彦 (著)
医学書院 (2007/07))
P171

 

DSC_3057 (Small).JPG宗像 大島


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介護保険サービス [雑学]

 公的な介護サービスのなかで、いちばん基本となるのが「介護保険サービス」です。
これは介護保険法に基づき、認知症の場合は保険料を納めている40歳以上の人が受けられる、市町村が運営する介護サービスのこと。
サービスを受けるまでの一般的な手順は以下のとおりです。
①市町村の担当窓口で「介護保険サービスの利用」を申請する。
      ↓
②かかりつけ医による意見書の作成と、認定調査員による聞き取り調査が行われる。
      ↓
③書類をもとにして診査判定が行われる。
        ↓
④「要支援1~2」や「要介護1~5」と認定されると、さまざまなサービスを受けることができる。

家族と自分の気持ちがすーっと軽くなる 認知症のやさしい介護
板東 邦秋 (著)
ワニブックス (2017/1/24)
P120

DSC_3398 (Small).JPG海峡花火大会


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患者さんを笑顔にする5つの”魔法のコトバ” [医療]

 1「大丈夫、だいじょうぶ」
~中略~
 2「いっしょに、~しましょう」
~中略~
 3「そうですね」
~中略~
 4「お願いしますね」「ありがとう」
~中略~
 5「ゆっくり、ゆっくり」
~中略~

家族と自分の気持ちがすーっと軽くなる 認知症のやさしい介護
板東 邦秋 (著)
ワニブックス (2017/1/24)
P104

DSC_3479 (Small).JPG海峡花火大会

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